オスプレイ佐世保に3機飛来 緊急着陸と関連の可能性

 米軍の輸送機オスプレイ3機が14日、長崎県佐世保市の米海軍赤崎貯油所に飛来した。九州防衛局は、鹿児島の奄美空港などに緊急着陸した機体との関連性について、「分からない」とするが、米軍の動向を監視している市民団体は「佐世保に飛んできたものの可能性は高い」と指摘した。

 長崎県や佐世保市によると14日、九州防衛局から「午後1時8分現在、2機が同貯油所に駐機中。同1時31分ごろ1機が着陸」とする連絡があった。2機は同3時40分ごろ、残る1機はその約15分後に飛び立った。飛来が確認されたのは昨年5月16日以来、約1年3カ月ぶり。通算24回目だが、3機同時は初めて。

 長崎県や佐世保市は飛来の目的や飛行ルートなどを把握しておらず、九州防衛局も「佐世保からどこに向かって飛び立ったのか情報は入ってきていない」とし、緊急着陸した機体との関連性は不明だとする。

 一方、米軍の動向を監視するリムピース佐世保の篠崎正人編集委員は「佐世保が母港の強襲揚陸艦ワスプが九州西方沖から沖縄にかけて展開している。佐世保を飛び立った後、ワスプ周辺を飛んでいた機体が緊急着陸した可能性は高い」と分析。さらに2機と1機が少し時間を置いて佐世保から飛び立ったことに触れ、「緊急着陸した機体は、別行動をしていた後続の1機ではないか」と話した。

最後に飛び立ったオスプレイ=長崎県佐世保市、米海軍赤崎貯油所

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