【MLB】前田健太、15日にも救援で“再始動“ 監督は信頼「とても重要な局面で」起用

ドジャース・前田健太【写真:Getty Images】

昨年のプレーオフは圧巻の活躍、配置転換で「状況によっては今晩投げるかも」

 ドジャースは14日(日本時間15日)、本拠地でジャイアンツと対戦する。デーブ・ロバーツ監督は試合前、10日(同11日)の先発登板後にブルペンへ配置転換となった前田健太投手について、この日からマウンドに送る可能性があると示唆。さらに、起用法については「同点やリードしている状況」「とても重要な局面」で投入する方針であると明かした。

 前田は今季22試合に登板し、7勝7敗、防御率3.80の好成績をマーク。先発として貴重な役割を果たしているが、ドジャースは守護神のケンリー・ジャンセンが不整脈で戦線離脱し、ブルペンの“補強”が急務となっていた。そこで、昨季のプレーオフで9試合に救援登板し、2勝0敗、防御率0.84という圧巻の成績を残した前田を配置転換。地区制覇へ向けて、指揮官はその力強い投球に期待している。

 この日の試合前、ロバーツ監督は10日(同11日)に先発した前田について「明日から登板の予定だ」としつつ「状況によっては今晩投げるかもしれないが、確定はしていない」と話した。試合展開によっては、マウンドに送り込む可能性があるという。

 前田を配置転換した理由については「ケンタは昨年ブルペンで良い投球をした。ジャンセンが離脱しており、試合終盤でアウトを取れる投手は重要だ。この役割がずっと続くと言っているわけではない。我々はケンタを先発投手として考えている。しかし、現在、先発投手が7人いる。だから、誰かがブルペンに回らなければならない」と改めて説明。そのうえで、リリーバー前田への絶大な信頼も明かした。

「1週間に1試合ではなく、1週間に3試合勝利するのに貢献してくれる可能性がある」

「彼には立ち向かってアウトを取ってほしい。彼が先発投手としてやっていることをやってほしい。ルーティーンは異なるが、どのような役割でも彼の投球を見せてほしい。同点やリードしている状況でケンタは素晴らしい選択肢になると思う。右打者でも左打者でもだ。試合終盤だから、とても重要な局面だ。ケンタは1週間に1試合ではなく、1週間に3試合勝利するのに貢献してくれる可能性がある」

 その存在がいかに重要であるかを強調。勝ちゲームの試合終盤に自信を持って投入することになりそうだ。

 ドジャースはここにきて4連敗を喫し、首位ダイヤモンドバックスとは1ゲーム差ながら地区3位。指揮官は「我々は毎日フレッシュでポジティブな気持ちで試合に臨んでいる。ここ4試合はタフだったが、今日は新しい一日だ。我々は今とてもポジティブだよ」と前を向いた。自身の気持ちを抑え、チームに貢献することを固く誓っている前田は“切り札“として、地区6連覇、そして30年ぶりの世界一へ名門球団を導けるだろうか。(盆子原浩二 / Koji Bonkobara)

© 株式会社Creative2