カキ殻で大村湾をきれいに 費用を抑え汚染防止

 諫早市立喜々津小校区内の二つの児童クラブ計89人がこのほど、大村湾につながる長崎県諫早市多良見町の中里川で、水質浄化に役立つカキ殻設置に取り組んだ。

 費用を抑えた海や川の汚染防止を目的にNPO法人長崎海洋環境研究会が毎年実施。山中孝友理事長(80)が「カキ殻の表面に付着した小さな生き物が生活排水などに含まれる有機物を食べて分解する」と浄化のメカニズムを解説した。

 児童は、小長井町漁協から提供された乾燥カキ殻を網に詰め川に沈めた。また、3年前に置いた袋を調べ、水質浄化に役立つとされる二枚貝の淡水シジミなどの生息を確認した。

 諫早市立喜々津小3年の松尾結愛さん(9)は「海が汚くなったら、魚がたくさん死ぬと知り怖くなった」と話した。11月には同じメンバーで水質調査をして、浄化の状況を確認する。

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