【高校野球】報徳・小園、大阪桐蔭・藤原、根尾らプロ注目続々登場…第12日みどころ

大会第12日目の見どころをチェック

報徳学園の小園は初戦で大会タイ記録となる3二塁打

 第100回全国高等学校野球選手権記念大会は16日、第12日目を迎えいよいよベスト8をかけた3回戦に入る。同地区対決が2試合組まれ、第4試合では、史上初2度目の春夏連覇を目指す大阪桐蔭(北大阪)が、高岡商(富山)の挑戦を受ける。レジェンド始球式は、徳島商の投手として1958年の第40回大会に出場、準々決勝で魚津(富山)の村椿輝雄投手と延長18回引き分け再試合の激闘を演じ、プロ野球中日でも活躍したタレントの板東英二さんがつとめる。

〇報徳学園(東兵庫)‐愛工大名電(西愛知)8時

 報徳学園は、プロ注目の1番・小園が初戦の聖光学院(福島)戦で大会タイ記録となる3本の二塁打。小園が出塁、2番・村田が送りバントを決めて3番・長尾が返すというパターンで3点を奪った。初戦で話題校の白山(三重)から15安打10点を奪った愛工大名電も、1番・柳本、2番・西脇がともに5打数4安打と当たっているだけに、どちらの1、2番コンビがより機能するかが鍵となる。愛工大名電としては、とにかく小園を塁に出さないことが、失点を防ぐ第一歩となる。この試合でも左腕・室田から右腕・秋山への継投が予想されるが、投手陣がいかに小園を封じ込めるか。

〇二松学舎大付(東東京)‐浦和学院(南埼玉)10時30分

 横浜-花咲徳栄に続き、首都圏対決となった。二松学舎大付は、ソツのない試合運びで昨年準優勝の広陵(広島)を破って勢いに乗る。浦和学院も、初戦で5年前に打撃戦の末春夏連覇を阻止された仙台育英(宮城)に完勝でリベンジを果たした。ともに4人の投手がベンチ入りしており、継投の駒も豊富。打撃戦かロースコアゲームかの予想はつきづらいが、二松学舎大付・市原監督、浦和学院・森監督とも野球の怖さをよく知る名将だけに、虚々実々の駆け引きが繰り広げられそう。どちらが主導権を握るかによって、展開がガラリと変わるスリリングな試合になりそうだ。

〇済美(愛媛)-高知商(高知)13時

 こちらも四国地区の隣県対決。2回戦をタイブレーク、劇的な逆転サヨナラ満塁本塁打で勝ち上がった済美。一方の高知商は、1回戦、2回戦と2桁安打、2桁得点の猛打を見せつけた。お互いに、打撃戦は望むところ。気になるのは、2試合連続完投した両校のエースの消耗度だ。済美のエース・山口は2試合で293球を投げ防御率7.50。2回戦で184球完投から中3日での登板となる。高知商のエース・北代も、2回戦は121球と少なめの球数で終わらせたが、1回戦の山梨学院(山梨)戦は150球を投げており、2試合で271球。どちらの投手が我慢強く投げられるか。

〇大阪桐蔭(北大阪)-高岡商(富山)15時30分

 高岡商のMAX148キロ左腕・山田が、大阪桐蔭打線に挑む。富山大会から本大会の2回戦まで、投げるごとに調子は上がってきている。藤原、根尾の超高校級コンビが左打者だけに、「左対左」の優位性を利してどこまで抑えることができるか。もちろん、それだけで勝てるほど甘くはないが、少なくともどこかで打線を分断しないことには勝機はない。大阪桐蔭は初戦に先発した柿木が先発する可能性が高いが、北大阪大会4回戦以来登板がない3番手の左腕・横川の可能性も。高岡商は強打だけでなく機動力も使えるだけに、できれば先制点を取り、接戦に持ち込んで山田の頑張りに託すのみだ。(Full-Count編集部)

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