フェラーリF1のベッテル、シーズン後半のマシン進化に自信。「もっと速く、もっと強くなれる」

 フェラーリF1に所属するセバスチャン・ベッテルは、自身がドライブするフェラーリSF70Hは潜在的なポテンシャルを秘めており、2018年シーズン後半にルイス・ハミルトンを捉え、ドライバーズチャンピオンを獲得できると信じているとした。

 ここ数年はライバルの後塵を拝してきたフェラーリだが、2018年はマシンのパフォーマンスが向上。第10戦イギリスGP終了時点ではランキング首位につける戦いぶりをみせていた。

 しかし、ベッテルのホームレースとなった第11戦ドイツGPで、首位を走っていたベッテルはレース終盤に降り出した雨に足元をすくわれてクラッシュ。ノーポイントに終わり、ハミルトンに逆転を許してしまう。

 続く第12戦ハンガリーGPもハミルトンが制したことで、ベッテルはポイントランキングで首位ハミルトンと24ポイント差の2番手に後退。同3番手のキミ・ライコネンはハミルトンと67ポイント差があるため、チャンピオン争いは実質的にハミルトンとベッテルの一騎打ちとなっている。

 自らのミスでランキング首位の座を失ったベッテルだが、依然として闘争心と自信は失っておらず、シリーズ後半戦での反撃を誓っている。

ベッテルは「時として状況は振り子のように変わることがあるし、そうでない時もある」と語った。

「僕から見れば、とても安定していると思う。(ドイツGPでの)ひとつのミスは代償が高くついたけれど、あれはほんの小さなミスだった。思いもしないコースアウトだったから」

「それもレースの一部だ。時間を巻き戻すことはできない。もう起きてしまったことなんだ。確かに僕たちは打撃を受けた。だけど戦えるマシンがあれば、シーズン後半に彼らにプレッシャーをかけて勝つことができる。僕は確信している」

 フェラーリのエンジン開発部門は継続的な開発努力を続けており、今シーズンは目覚ましい成果を生み出している。現在、フェラーリのパワーユニットはメルセデスのものよりも優れているとの見方が優勢だ。

 両チームがしのぎを削るなか、ベッテルはフェラーリのエンジニアたちがシーズン後半もマシンからパフォーマンスを引き出すことができれば、ランキングトップを奪還できるとしている。

「昨年はチャンピオンシップで負けたけれど、それはシーズン終盤、競り勝つために充分な速さがマシンになかったからだと思う。リタイアしたことも影響したけどね」

「今年は速さがあることを期待している。これまでも、僕たちのマシンがより優れていて強力であり、まだ多くのポテンシャルを発揮できることを見せてこれたと思う」

「今シーズン、僕たちはもっと速く、もっと強くなれるという自信があるんだ。だから楽しみなんだ。シーズン後半もエキサイティングなものになるはずだよ」

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