「母親殺した」三浦で男を逮捕 アパートにミイラ化遺体

 15日午後7時45分ごろ、三浦市原町のアパート一室で、市からの通報を受けて訪れた三崎署員が、ミイラ化した女性の遺体を発見した。在宅していた男が「母親の遺体をそのまま部屋に置いた」と説明したため、同署は16日、男を死体遺棄の疑いで逮捕した。男は「昨年末に自分が母親を殺した」とも話しており、署は殺人容疑も視野に入れて捜査する。

 逮捕されたのは、同所、無職の男(48)。

 逮捕容疑は、昨年12月下旬ごろ、女性の遺体を自宅の部屋に遺棄した、としている。署によると、同容疑者は70代の母親と2人暮らし。署は、遺体は母親とみて身元の確認や死因の特定を進める。

 署によると、15日午前11時半ごろ、市から「生活保護利用者で安否の分からない女性がいる」と通報。午後6時半ごろ、署員が再度訪れると、同容疑者が在宅していた。遺体は洋間で見つかり、全身をタオルのようなもので覆われており、目立った外傷はなかったという。

 市福祉課によると、この部屋に住む女性は2010年1月から生活保護を利用。昨年8月に職員が面会したのを最後に、今年4、6、7月と不在だった。死亡届は提出されておらず、生活保護費の支給を続けていたという。

 現場は閑静な住宅街。近所に住む主婦(72)は「(母親は)入院していると聞いていたので、まさかこんなことになるとは」と驚いていた。

2階の1室から、ミイラ化した遺体が見つかったアパート=三浦市原町

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