三ッ星、フィリピン拠点と滋賀工場に設備投資を集中 事業拡大、品質向上

 電線・プラスチック成型・高機能チューブメーカーの三ッ星(本社・大阪市天王寺区)は、フィリピン子会社MPC(Mitsuboshi Philippines Corporation)および滋賀工場に設備投資を集中する。

 MPCは2007年にフィリピンに設立した現地法人。塩ビ電線と建材製品を生産している。「MPCの設備増強は成長が見込めるフィリピンをはじめとするアジア地域での事業拡大を狙った」(競社長)。

 一方、滋賀工場の設備投資は技術開発に主眼を置きつつ、同時に生産性向上や老朽化更新を図ることが狙い。「具体的には業界トップクラスのシェアを誇るゴムキャブタイヤケーブルにおいて、汎用性を拡げ、いっそうの品質向上を進める」(同)という。

 キャブタイヤケーブルは産業用クレーン、ホイストなど産業機器に動力を伝達する重要な製品。同社製品では、アラミド繊維補強導体の採用で従来の編組導体キャブタイヤケーブルおよび鋼心入りキャブタイヤケーブルの耐屈曲性や耐張力性を更に高めたハイグレード品「超耐屈曲性キャブタイヤケーブル(BP-TYPEスターミックケーブルシリーズ)」などを持つ。

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