対テロ装備は中止を 平和運動センターが川崎市に要請

 イスラエル企業がスポーツ施設「川崎市とどろきアリーナ」(中原区)で開催するテロ・サイバー攻撃対策の装備展を巡り、神奈川平和運動センター(横浜市中区)が17日、川崎市に中止を申し入れた。青少年や地域住民が利用するスポーツ施設での展示について、同センターは「福田紀彦市長に決断してもらいたい」と強調した。

 要望書では、1982年の核兵器廃絶平和都市宣言など市が掲げる理念に反することや、中東情勢への平和的観点などから使用許可の取り消しを求めている。同センターの小原慎一代表代行は「公共施設を貸し出したことが一つの前例、踏み出しになる恐れがある。そうなってはいけないし、波及していくのを止めないといけない」と語った。

 「ISDEF Japan(イスラエル国際防衛・国土安全保障見本市)」は29、30日に開催予定。市は展示内容は条例の不許可要件に抵触するものではないとの見解を示している。

会見する神奈川平和運動センターの小原代表代行と道田事務局長(右)=川崎市庁舎

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