甲子園 ドラフト候補選手特集

吉田輝星 金足農 右右 初戦の鹿児島実業戦では、150キロ近い速球とキレのよい変化球を武器に14奪三振をマークした右腕

甲子園 ドラフト候補選手特集

100回目を数える夏の甲子園大会。記念大会にふさわしく、今年は逸材がゴロゴロ。ネット裏のスカウト陣も「見なきゃいけない選手が多すぎて……」と汗だくになりながらぼやくほど。56校が出揃い、その中から未来のスター候補選手たちを一挙大公開。

根尾昂 大阪桐蔭 右左

根尾昂 大阪桐蔭 右左

投げては148km、打っては2回戦でのセンターバックスクリーンへのホームランと、エースと中軸を兼ねる「二刀流」 「医者の息子で成績優秀。ある大学の付属校は、『医学部』進学まで確約したそうです。中学時代はアルペンスキーでも全国制覇しているため、野球とスキーの二刀流を容認した学校もある。」(岐阜の高校野球関係者)
藤原恭大 大阪桐蔭 右左

藤原恭大 大阪桐蔭 右左

俊足、強肩、強打の三拍子揃った外野手。2回戦では逆レフトスタンドへのホームランを放った 「プロでは将来的にトリプルスリー(3割、30本、30盗塁)を狙えると思う。同じ左の外野手高山(阪神)の日大三時代よりも能力は頭一つ抜けている。速いスイングでインパクトが強い。体幹もしっかりしているから、どのコースの球に対してもしっかり振り切れる。中堅から逆方向に強い打球を打てるのが魅力です」(スポーツライター・安倍昌彦氏)
柿木蓮 大阪桐蔭  右右 181センチ、84キロと恵まれた体格から繰り出す、切れ味鋭いフォークボールに、ストレートは今大会最速となる151キロをマーク。甲子園をどよめかせた

柿木蓮 大阪桐蔭 右右

181センチ、84キロと恵まれた体格から繰り出す、切れ味鋭いフォークボールに、ストレートは今大会最速となる151キロをマーク。甲子園をどよめかせた

小園海斗 報徳学園 右左 走攻守と三拍子揃った今大会屈指のショートストップ。打っては1回戦聖光学院戦では、大会最多タイ記録となる3本の二塁打
「もともと上位候補でしたが、今回の甲子園で確実に1位候補になったと思いますね。冬の間にパワーがついて、体も一回り大きくなった。それが打球の速さ、飛距離につながっています。ひと冬越して走力もアップ、総理に対する意識も高くなりました。小園と大阪桐蔭の藤原は走攻守と三拍子そろっていて、高卒2年目からプロでレギュラーになるだけの力をもっています」(鞘師智也広島スカウト) 「今大会ナンバーワン遊撃手は根尾じゃなくて小園ですよ。バランス感覚がよく、野球センスもある。大会タイ記録の二塁打3本という打撃もあっ
吉田輝星 金足農 右右 初戦の鹿児島実業戦では、150キロ近い速球とキレのよい変化球を武器に14奪三振をマークした右腕
「今大会に限らず、今年の高校3年の中でナンバーワン投手。体に負担のかからない投球フォームもいい。フィールディング、牽制、カバリングなど、投げること以外からも野球センスの良さを感じた」(在京球団スカウト) 「体に力があり、なおかつ柔らかさも備えたピッチャー。投球フォームがいい上に、マウンド度胸や落ち着きもある。投手として大切なものを持ち合わせています。得点圏で走者を背負ったときにギアを上げるピッチングも評価できる。今後ますます成長するだろうし、将来性を加味したら1位候補の12人に入れてもおかしく
野村佑希 花咲徳栄 右右 エースで4番を務めるチームの大黒柱。高校通算58本塁打。 横浜に2回戦で敗れるも2試合で2本塁打の強打を見せつけた
斉藤大輝 横浜 右右 名門横浜高校の主将。走攻守を兼ね備え、1回戦ではホームランを放つ
林晃汰 智弁和歌山 右左 最後の夏は3打数1安打2三振に終わるも、豪快なバッティングが持ち味の大砲。高校通算49本塁打
野尻幸輝 木更津総合 右左 2回戦、強豪興南相手に8回無失点の好投。チームの4番として、県大会ではサイクル安打を達成
万波中正 横浜 右右 横浜で1年からベンチ入り。今大会はいまだ無安打も、県予選では特大ホームランを放つなど、パワーが魅力
山田龍聖 高岡商 左左 長身(182センチ)なうえ手足が長く、切れのあるストレートを投げ下ろす左腕
大谷拓海 中央学院 右左 今大会は無安打で初戦敗退も、高校通算33本塁打のエース
奥川恭伸 星稜 2年 右右 石川県大会5試合を無失点。始球式に登場したOB、松井秀喜氏の前で150キロの計測 「体格もよく、ノビシロはかなりある」(在阪スカウト)
及川雅貴 横浜 2年 左左 コントロールに課題は残すものの、ストレートは最速152キロを計測 「地方大会前から状態が上がってきた。左腕で150キロを投げる投手は貴重」(在阪スカウト)
西純矢 創志学園 2年 右右 帽子を飛ばしながら投げ下ろされる切れ味鋭いスライダーにMAX150キロのストレート。初戦の創成館戦では、6者連続を含む計16奪三振、4安打無四球完封 「スライダーの精度が上がれば文句なしの1位候補」(在阪スカウト)

撮影:小林忠春 稲葉訓也

© 株式会社日刊現代