鎮西学院高に野球場が完成 OBが改修費を寄付

 長崎県諫早市西栄田町の鎮西学院高(川﨑健校長、897人)の野球場の改修工事が終わり、このほど記念式典が開かれた。工事費のほぼ全額を寄付した同校野球部OBの牧平年廣さん(84)に感謝状を贈り、「牧平年廣記念野球場」と命名した。
 これまで野球部が使用していたグラウンドを野球場に改修。昨年12月に工事を始め、ことし5月に完成した。中堅110メートル、両翼95メートルの広さで、発光ダイオード(LED)を使った夜間照明や防球ネットを整備。内野には鹿児島県産の黒土などを入れた。
 工事費を寄付した牧平さんは野球部で主に内野手として活躍。現在は九州、中国、関西、関東に店舗を展開するクリーニング業大手「きょくとう」(福岡市博多区)の社長兼会長を務めている。
 8日の式典には関係者約70人が出席。牧平さんは「卒業後にいろいろな試練、苦労、喜びがあったが、野球や鎮西学院が取り持つ人の縁で成長できた」とあいさつ。在籍時に歌い継がれていた部歌を披露して後輩を激励し、始球式では見事なノーバウンド投球を見せた。
 同校3年の西﨑天進元野球部主将(18)は「良い環境で練習できたことが、ことし夏の甲子園県予選ベスト8の躍進につながった」と感謝の言葉を述べ、部員の寄せ書きを牧平さんに手渡した。

後輩部員から寄せ書きを受け取る牧平さん(中央)=鎮西学院高

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