西武、浅村の逆転満塁弾で首位攻防戦を勝ち越し 辻監督「頼もしい」

西武・辻発彦監督【写真:荒川祐史】

日本ハム中田には「あいつが日本ハムの強さだと思う」

■西武 7-4 日本ハム(19日・メットライフ)

 西武は19日、日本ハムとの首位攻防戦を7-4で勝利した。浅村が7回に逆転満塁ホームラン放つなど2本塁打の活躍を見せつけ、首位攻防戦を2勝1敗と勝ち越し、日本ハムとのゲーム差を6.5に広げた。

 連夜の逆転劇に辻監督は「昨日、取れていたので気持ちはちょっと楽だったんですけど。今日も劣勢から見事に追いついて、逆転してくれました」と、選手たちの活躍に笑みがこぼれた。

 勝負を決めた7回。先頭の中村がヒットで出塁し、辻監督は岡田に代えて「あそこは勝負をかけないと」と迷わず代打・栗山を送る。その栗山が四球を選び、無死一、二塁とチャンスが広がり、昨日のヒーロー・金子侑へのサインは送りバントだったがファウルに。ここで「失敗したので踏ん切りがついた。もう、任せよう」と、腹をくくった指揮官はヒッティングにサインを変更。金子侑は指揮官の期待に応えタイムリーを放ち1点差に詰め寄る。

 そして満塁から浅村が逆転のグランドスラム。試合を決めた主将の一発に「頼もしい。大事なところで初球打ったりとか、内野ゴロ併殺とかあるけど、彼は中途半端なことをしない。まっすぐ一本に絞った時の集中力はすごい。フルスイングでもファールも空振りもできる。そこもすごい」と、一球への集中力と打撃技術に改めて賛辞を送っていた。

 この日、2本塁打5打点の活躍でチームメートの山川と並び打点はリーグタイの「92」となった。「同じチーム内でのタイトル争い。本人は関係ないというだろうが、心中で競い合うというのはいいんじゃないでしょうかね」と、今後も切磋琢磨し続けることを期待していた。

 当初は「3連敗さえしなければいい」と語っていた首位攻防戦は終わってみれば2勝1敗と勝ち越し。「本心は一つも負けたくない」としつつも、この結果には「いやもう大満足です。6連戦の最後でどうかと思っていたが、選手たちは最後まで集中力を発揮してくれた。嬉しいです」と思わず本音も。ただ、最後には「あっちのキャプテンもやはり怖い。あいつが日本ハムの強さだと思う。本当、中田はすごいと思う」と、直接対決8試合を残す相手主砲を警戒していた。(岩国誠 / Makoto Iwakuni)

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