熊本・三角観光、広がる可能性 超小型EV「うきモビ」体験 スポット周遊、自分のペースで

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「海のピラミッド」をバックに走る超小型EV=宇城市
花のがっこうでコケ玉作り体験。スタッフが丁寧に教えてくれる
三角西港内の龍驤館では、港の成り立ちなどを学べる

 熊本県宇城市が三角地区の観光地周遊のため導入した超小型電気自動車(EV)のレンタルサービス。公共交通の便が悪く、周遊が難しかったスポットを自分のペースで気軽に回れる。早速、「うきモビ」と名付けられた超小型EVに乗って、観光地を巡ってみた。

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 JR三角駅の改札を出ると、正面は三角東港。「海のピラミッド」がそびえる。まずは右手にあるレンタカー受付へ向かう。

 宇城市外へは出られないことなど注意点を聞いた後、いよいよ車両へ。軽自動車ナンバーは付いているが、ひと回り以上小さく、前後に2人乗り。

 最初は約3キロ離れた世界文化遺産の三角西港へ。EVらしく静かに走りだし、すぐに車の流れに乗れた。車幅が狭く、サイドミラーしかないので、オートバイの感覚に近い。

 5分ほどで西港に。資料館として活用されている龍驤[りゅうじょう]館に入った。「西港はオランダ人技師のムルドルさんが設計し、三池炭鉱からの石炭輸送に役立ちました」。管理する第三セクター三角町振興の中野貴文さん(34)が説明してくれた。

 港にある建物群や、石積みのふ頭や水路などを見て回るが、説明を聞いていたおかげで、がぜん興味が湧く。回りながら明治の先人の苦労を思った。

 次の目的地は、不知火海に浮かぶ戸馳島。西港からは約9キロ離れている。洋ラン栽培が盛んで別名「花の島」。観光施設「花のがっこう」を訪れ、女性に人気の「コケ玉」作りに挑戦した。

 皿に盛られたコケを力を入れて丸めていく。ゴルフボール大になったら糸で何重にも巻いていくが、力加減が難しい。数種類の多肉植物から選んだ苗を、ピンセットでコケの間に差し込む。取り掛かりから約20分、ようやくできたコケ玉は、何だかいとおしい。体験料はコケ玉込みで500円。お得感が「半端ない」と思えた。

 東港に帰り、EVを返却。約2時間の小旅行を満喫できた。同港ではセグウェイやレンタサイクルも楽しめる。

 EVのサービスは来年3月まで。その後は利用者の意見を聞きながら検討する。

 三角地区は天草観光の「通過地点」として捉えられがちだった。点在する観光地を結び、線から面にすることができれば「目的地」になる可能性があると感じた。(宇城支局・内田秀夫)

(2018年8月20日付 熊本日日新聞朝刊掲載)

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