本音は「行きたくない」!? お盆こそ政治家は忙しい。 浴衣姿・法被姿で挨拶回り

お盆シーズンが終わり、また忙しい日常が戻ってきましたね。お盆シーズンには帰省された方も多いのではないでしょうか? 政治家も例外ではなく、自分の地盤を固めるべく地元のお祭りや盆踊りに参加する「地元回り」の時期であるとされています。お神輿をかついだり、浴衣を着て地元の人と交流したり… 地元のお祭り回りはこの時期の政治家にとって最大の仕事と言えます。

お盆時期は多い議員で1日10件以上の盆踊りや夏祭りに顔を出します。名目は「地域住民から国政に対する意見を聞くため」ですが、実際には一か所の祭りに滞在するのは10分ほどのことがほとんど。お祭りの主催者や参加者に一通り挨拶をする程度で、住民の声を丁寧に聞いている余裕などありません。実態は「選挙対策」となっている政治家が多く、1人でも多くの有権者に顔を覚えてもらうとともに、その地域のことを気にかけているというアピールするのが狙いです。

とはいえ、議員にとってもお祭り回りはしんどい仕事。ある国会議員秘書経験者によれば、「地域の顔役の名前を覚えるのは大変ですし、酔っぱらった有権者から罵声を浴びせられることもあるからです。本当は行きたくない。でも、ライバルがやっているからやらないわけにいかない」とのことで、これが政治家の本音のようです。

与野党の国会議員はどんなお盆シーズンを過ごしたのかFacebookやTwitterを調査してみました。なお、今年は西日本豪雨の影響もあってか、例年に比べてお祭りの様子をSNSに投稿する政治家は数が少ないようでした。
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【自民党】古屋圭司衆議院議員(岐阜5区・当選10回)

自民党の古屋圭司議員は地元瑞浪市陶地区(すえ)水上祇園祭りに参加しています。ゆるキャラの頭を撫でている古屋議員、地元の方の熱気を感じて楽しそうです。

【公明党】太田昭宏衆議院議員(東京12区・当選8回)

公明党の太田昭宏議員は地元の東京都北区王子の夏祭りに参加しています。太田議員は毎年精力的に夏祭りに顔を出してるそうで、今年も地元の方々と有意義な時間を過ごしたようです。

【立憲民主党】海江田万里衆議院議員(東京1区・当選7回)

立憲民主党の海江田万里議員は港区虎ノ門の琴平町会で夏祭りに参加しています。海江田議員の法被姿、なかなか様になっていますね。

【国民民主党】古川元久衆議院議員(愛知2区・当選8回)

国民民主党の古川元久議員は地元・名古屋市守山区の大森天王祭に参加しました。この日の最高気温はなんと39.9℃! 熱中症には気をつけてほしいですね。

【共産党】穀田恵二衆議院議員(比例近畿ブロック・当選9回)

共産党の穀田恵二議員は新大宮商店街の「夏祭り」と光徳小学校の「ふれあい夏祭り」の2つのお祭りに参加した様子を投稿しています。

【日本維新の会】足立康史衆議院議員(大阪9区・当選3回)

日本維新の会の足立康史議員は、二市二町の盆踊り大会をはしごする活躍ぶりを投稿。笑顔の足立議員と写っているのは「ばくれん」という日本酒ですが、日本酒度+20の超辛口吟醸酒なんだそうです。

【自由党】青木愛参議院議員(全国比例区・当選2回)

自由党の青木愛議員は王子神社例大祭に参加しています。8月4日、6日と連日法被姿で、地域との交流を深めている様子を投稿しています。

【希望の党】行田邦子参議院議員(埼玉県選挙区・当選2回)

浴衣や法被姿は拝見できませんが、希望の党の行田邦子議員は埼玉県各地のお祭りに参加した様子を投稿しています。

夏祭りでは「公職選挙法」の規定にも注意

夏祭りやお盆休み、年末年始は国会議員にとって「地元回り」の時期です。選挙でお世話になった支援者との交流や意見の汲み上げなど、地域行事への参加は大事な仕事。なお、「公職選挙法」の規定によれば、「お祭りへの寄附・差入」などは禁止されています。過去には、支援者への「初盆まわり」の弔問で線香をお供えしたところ、公職選挙法違反にあたるとして議員辞職した政治家の例もありました。政治家の皆さんには公職選挙法の規定を守りつつ、この時期の「地元回り」で有権者の声をしっかりリサーチし、有意義な時間を過ごしていただきたいですね。

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