25日小浜で「島原大半島祭」 出店やDJ盆踊り

 島原半島内の飲食店やクリエーターらが集結し、出店やDJによる盆踊りを楽しむ「島原大半島祭」が25日、長崎県雲仙市小浜町の小浜マリンパークで開かれる。同町の若手店主や移住者らが初めて企画したイベントで、実行委は「半島に点在するいろんな才能を楽しみながら知ってほしい」と参加を呼び掛けている。
 発案したのは同町の「温泉バー ライオンJ」オーナー、獅子島(ししじま)薫さん(28)。昨年、雲仙温泉街であった音楽イベント「雲仙△(サンカク)フェス」に心を動かされたのがきっかけだ。同世代の若者が中心となって生まれた同フェスに触発され、小浜温泉街の友人らに「自分らも何かしよーで」と声を掛けて回った。今年春、獅子島さんを中心に若者約20人らでサークル「Himagine」(ヒマジン)を結成した。ジョン・レノンの名曲をもじって「夢見る暇人」の思いを込めたネーミングだ。
 神奈川県出身で3年前、温泉目当てで同町に移住した特殊効果・美術家の関口大和さん(39)もメンバーの一人。住んでみると「温泉以上に熱い心を持った人が多くいた」と話す。暇さえあればメンバーでライオンJに集まり、酒を交わした。人口減少で低迷する温泉街をどう盛り上げていくか-。ヒマジンで実行委を組織し6月、「島原大半島祭」は動きだした。
 獅子島さんは、半島内のカレー屋やかまぼこ店、畳屋、雑貨屋などに出店を呼び掛け、約40店舗が集まった。染め物体験やヨガ体験などもある。関口さんは首都圏で働いていた人脈を生かし、全国で盆踊りの復活や現代版アレンジを手掛ける岸野雄一氏をゲストに招く。当日は会場中央に電飾したやぐらを組み、誰でも参加できる「DJ盆踊り」を実施する。
 「元気な若者や同じ感性を持った人たちは半島にいっぱいいる」と獅子島さん。あちこちに声を掛けたことで新たなつながりも生まれた。「半島中の魅力が集結したイベントにしたい。来場者にも思いが伝わって、輪が広がればうれしい」と意気込む。
 「島原大半島祭」は午前11時~午後8時。DJ盆踊りは午後6時から。当日は小浜温泉の各旅館が浴衣を提供する無料着付けもある。問い合わせは獅子島さん(電080・1740・9048)。

イベント内容について話し合う獅子島さん(左)ら「ヒマジン」メンバー=雲仙市、「ライオンJ」

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