長崎ルート 武雄-長崎間の事業費1200億円増

 長崎県は21日、九州新幹線長崎ルートの武雄温泉-長崎間の事業費について、当初見込んだ約5千億円から約1200億円増えると明らかにした。人件費が増えたことなどが一因。国土交通省の担当者らが県庁を訪れ説明した。増額分のうち、国の負担分やJRに対する貸付料などを含む本県エリアでの増加額は951億円。
 県新幹線・総合対策課によると、県の負担分について具体的な話はなかった。県の負担も増える可能性があり同課は「内容を精査したい」としている。
 増額の内訳は、事業の進捗(しんちょく)に伴う増額が約740億円。トンネルを掘削する際、既存道路からの作業を想定していたが、道路が狭く新たな進入路などを整備。このほか、人件費や消費税の増額などの外的要因で約630億円増えた。一方、発生土の運搬先を見直したことなどにより約170億円削減した。

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