松山鋼材、自動ロボ16台体制に 溶接などの人手不足に対応

 鋼材加工販売業の松山鋼材(本社・千葉県旭市飯岡、社長・向後賢司氏)は本格的な繁忙期を前に、人手不足を解消しながら生産・加工能力の向上を進めている。ソフト面では胴縁加工や鉄骨の設計体制を強化し、ハード面でも溶接工程での自動ロボット化などを促進している。

 主力の胴縁加工では、軽量C形鋼や角形鋼管にL字型の金属部材「ネコピース(アングルピース)」を溶接している。既に自動ライン化した溶接ロボとしてC形鋼用の「武蔵(むさし)」と角形鋼管用の「小次郎(こじろう)」を導入。それぞれ腕式の溶接機を4台備えている。

 このほか固定型の腕式溶接ロボが1台あったが、今回新たに2台、さらに6メートルのライン上を移動しながら溶接できる3次元ロボを1台増設。10月中旬までにそれぞれ1台追加し、本社の切断ロボを合わせて全社で計16台体制とする。

 胴縁の加工能力は月間1200トンレベルで推移するが、溶接ロボと複合機の導入、外国人実習生らの増員で2千トンまで引き上げる。向後社長は「製造責任を果たすため外注を極力減らし、先行して自動化を推進して限られた陣容で内製化を図りたい」と話している。

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