技研製作所・高知本社、耐震地下機械式の駐車場リニューアル

 技研製作所はこのほど、高知本社の敷地内に設置された自社製品の耐震地下機械式駐車場「エコパーク」をリニューアルした。94年に設置した「エコパーク」の1号機としてその機能を発揮してきたが、自動車嗜好の変化により車高が高い車が増加するなど規格に合わない割合が増えたことや、機械装置が換装期を迎えたことを機に改修を行った。

 1号機は社員の自家用車を駐車すると共に来客向けの実証PR施設としての役割も果たしてきた。95年には阪神・淡路大震災や芸予地震なども経てきたがH形鋼を円筒状に圧入し連続壁体として構築した躯体や機械装置に変位・損傷はなく、インプラント構造の強靭さが実証されたという。

 リニューアルに際しては当時の躯体を生かしつつ、ミニバンなどのハイルーフ車やワイド車にも対応するために収容台数を32台に減らし、1層8台×4層に再編。さらに搬送装置を円形にし、旋回と昇降を同時に行う最新の機械システムを導入したことで、平均出庫待ち時間を29秒と大幅に短縮した。

 入出庫ブースは円形搬送装置に合わせた円筒状とし、ブース形状に合わせた左右両開きの入出庫扉の採用など平面形状と高さの極小化を実現。外壁には大きなガラス面を設け、来訪者が入出庫室内に立ち入ることなく安全に車両が地下に搬送される仕組みや、スピードを目の当たりにできる工夫を凝らした。

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