復興住宅入居に条件 熊本市「ペット可」戸数限定

©株式会社熊本日日新聞社

広告を表示できません。

平原仮設団地でネコを飼う女性。「2匹ともおとなしいですよ」と抱き締めた=熊本市南区

 熊本地震の災害公営住宅(復興住宅)を整備する12市町村のうち、6市町村がペット可の住宅を計画している。しかし熊本市は被災時の居住地に条件を付ける見通しで、戸数も限られる。「ペットは家族の一員なのに」。公営住宅への入居を希望していた被災者は、ため息をつく。

 「この子たちは子どもと同じ。育てる責任があるんです」。南区富合町の平原仮設団地に住む女性(62)は高齢の猫2匹と暮らす。公営住宅に移りたかったが、門前払いだったという。

 地震前は東区で、ペット可の賃貸マンションに住んでいた。「今は経済的に苦しく、ペット可の民間住宅は割高」。仮設では臭いや鳴き声に気を使うが、「ここなら飼える。期限まで、仮設にいたい」と打ち明ける。

 東区の東町仮設団地で犬と暮らす女性(77)も、自宅再建の先行きが見えず「住み慣れた中央区に、ペット可の市営住宅があればいいのに…」と話す。

 市は南区城南町にペット可の十数戸を整備し、被災時、城南町と富合町に住んでいた人に限って受け入れる方針。市震災住宅支援課は「城南、富合地域以外では民間賃貸での住まい確保が可能と判断した。住宅情報サイトでは、中央区や東区で300件超のペット可の物件が検索できる」と説明する。

 自前整備を最小限にした背景には、財政事情がある。市住宅課によると、市営住宅の総数は1万3332戸(4月1日現在)で、家賃収入を差し引いた管理コストは2016年度で年間約13億円。「むやみに管理戸数を増やせない」という。

 既存の市営住宅の活用は「他の入居者を『ペット不可』としている上、鳴き声やふんの後始末、動物アレルギーへの対応などもあり、難しい」と話す。

 「公営住宅の入居前にペットを手放すか、ペット可の民間賃貸住宅を探してもらうかしかない」と震災住宅支援課。住まい確保に向け、条件に合う物件紹介を続けるとしている。(高橋俊啓、木村恭士)

(2018年8月24日付 熊本日日新聞朝刊掲載)

Follow us!

熊本日日新聞

こんなニュースも

紙面を彩った火の国球児たち

「夏の甲子園100回」を記念し、熊本出身のスターたちの〝球児〟時代を取り上げます。 第3弾は「打撃の神様」と呼ばれた川上哲治(熊本工出、人吉市出身)です。

ご購入はこちらから

Curated by

Curated by