「長崎しまの芸術祭」開催中 離島地域 活性化へ

 県は、文化芸術で離島地域の活性化などにつなげようと「長崎しまの芸術祭」を開いている。フランス人の芸術家が地元の高校生と作品を作ったり、日本トップレベルの音楽家の指導を受けたりできる。来年3月まで五島列島や壱岐、対馬両市などから芸術を発信する。
 本県人口は、離島地域を中心に、全国より早く減少している。アートや音楽イベントで島外から人を呼び込むだけでなく、島民にも高いレベルの芸術に触れてもらおうと県が初めて企画した。
 フランス人のデザイナー計3人は壱岐、五島両市に滞在し、サンゴやツバキなどを使って地元高校生と装飾品などを作る。東京芸大の講師陣は同市で吹奏楽と合唱を指導する。県文化振興課は「島民の人たちにとって刺激になる」とイベントの意義を語る。
 また、島外のホルン演奏家を対象にした音楽合宿を9月に新上五島町で実施し、交流人口を増やしたい考え。中村法道知事は22日の定例会見で「文化芸術による地域ブランディングを推進し、交流人口の拡大を目指したい」と述べた。

「長崎しまの芸術祭」をPRする県職員=県庁

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