鈴鹿10時間:日本チーム予選最上位のAudi Team Hitotsuyama。「世界との戦いが大事」と上位を狙う

 インターコンチネンタルGTチャレンジ第3戦・第47回サマーエンデュランス 鈴鹿10時間耐久レースは8月25日、鈴鹿サーキットで13時から『BBSエキサイティング・アタック』と名付けられた予選が行われた。日本チームでは、Audi Team Hitotsuyamaの21号車アウディR8 LMSが2分02秒810を記録し9番手につけたのが最上位となったが、予選後、リチャード・ライアン、アレッシオ・ピカリエロと組んで参戦している富田竜一郎に話を聞いた。

 スーパーGTでは今季、上位を何度も戦いながら、不運による悔しいレースが続いているAudi Team Hitotsuyamaと富田。今回の鈴鹿10時間では、ピカリエロとWRTのスタッフも加わり、日本勢のなかでも上位の戦いを展開している。

 そのなかで富田は、ドライでの走行初日だった8月24日は、さまざまな要因が重なりニュータイヤがうまく体験できず、「自分のなかでモヤモヤ」していた状態だったが、データを確認しそれを解消。この日はドライバー2の予選でアタックを担当し、「大きなミスを3つほど」していたにも関わらず、2分03秒873をマーク。ドライバー2予選で日本人ドライバー最上位となる8番手につけた。

 最終的にAudi Team Hitotsuyamaの21号車アウディは、Q1合算タイムで8番手につけ、Q2でもライアンが2分02秒810をマーク。9番手につけ、日本チームとしては最上位から明日の決勝を戦うことになった。

 ただ富田は「赤旗さえ出なければグッドスマイルの00号車が速かったと思います。それに日本勢最上位も嬉しいですが、トップ10に残れて良かったと思っています。世界との戦いのなかでどこまで残れるかが大事」と予選を振り返った。

 もちろん富田にとっても、明日の決勝が大事だ。「僕たちが思っているより激しいレースになるでしょうし、最初の2時間くらいはポジションをどこまで失わずにいけるかが大事になると思っています。スーパーGTでは経験できない長いレースですし、チームがどうやって対応していくか」と展望を語ってくれた。

「レースをやるからには勝利しか狙わないですけど、シリーズ戦でもないので、可能な限り上位にいきたいです。できれば表彰台に立ちたいですね」

 チームにとっても、世界の舞台で自分たちの実力を示すことが大きな目標となる。今季の不運をこのレースで払拭し、その実力を示すべく、Audi Team Hitotsuyamaと富田は10時間の長丁場に挑む。

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