加藤氏発言問題 江氏人事は再協議へ 「役職再任せず」に異論

 自民党県連(加藤寛治会長)は25日、長崎市内で常任総務会を開いた。加藤衆院議員=長崎2区=の「3人以上産み育てて」発言に対して、共産党県議らと抗議の会見をした江真奈美県議=自民=らの県連の役職を再任しない役員人事案を執行部が提案したが、出席者から「厳重注意でとどめるべき」などと異論が出て再度協議することにした。
 江県議は5月、加藤衆院議員の発言を受けて共産党の女性県議らと会見し、「結婚、出産は個人の自由」などと述べていた。執行部は共産党県議と会見したことを問題視。役職は2年交代が慣例だが、江県議の県連広報副委員長などの役職と、江県議をブログで擁護した前田哲也県議=自民=の県連組織委員長の役職を1年で終える案を示した。
 会合は非公開。終了後、取材に応じた中島廣義県連幹事長らによると、出席者からは慣例通りでない人事案への疑問のほか、「既に厳重注意を受けており、これでとどめるべき」「世間からは降格人事にみられかねない」などの声があり、意見がまとまらなかったという。中島幹事長は「県連三役で協議し、再度総務会を開く」とした。
 江県議は「女性県議のくくりで会見した。女性や人権の問題は超党派で訴えるべきだと思っている」と述べた。加藤衆院議員は「三役が再検討するので見守る」と話した。

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