復興ルート、南阿蘇に観光客呼ぶ 長陽大橋開通1年

開通から1年たち車が行き交う長陽大橋=南阿蘇村

 熊本地震で被災して不通となり2017年8月に復旧した南阿蘇村の長陽大橋ルート(村道栃の木立野線、約3キロ)は、27日、開通から丸1年を迎える。寸断が続く国道57号や国道325号阿蘇大橋の迂回[うかい]路として、熊本都市圏からの交通アクセスが改善し、南阿蘇を訪れる観光客の回復を後押ししている。

 大津町方面から長陽大橋を渡り、南阿蘇村中心部に向かって車で3、4分の総合福祉温泉センター「ウィナス」(同村河陽)。7月の利用客数は8755人と1年前に比べ29%増えた。名物の露天風呂を再開したこともあり、地震前の8割まで回復。松野裕治支配人は「大津、菊陽方面からの来客が増えた」と話す。

 同村久石の道の駅「あそ望の郷くぎの」にある農産物直売所「あじわい館」の7月の利用客数は前年比5%増の2万7013人。同村河陽の宿泊・レジャー施設「阿蘇ファームランド」も「ルートが増えたことで交通の利便性が高まり、昨年と比べて日帰り客が増加している」。

 高森町でも高森湧水トンネル公園の入園者数が7月は前年比40%増の1万8407人。猛暑で涼を求める観光客が増えた面もあるが、町の担当者は「南阿蘇地域への人の流れが増えたことの恩恵を受けている」とみる。

 17年の観光客数は南阿蘇村が前年比30%増の393万8402人、高森町は同18%増の56万3975人。地震前の15年と比べるとそれぞれ32%減、19%減にとどまるが、両町村とも県道熊本高森線の俵山ルートや長陽大橋ルート復旧が増加の要因とする。

 一方、「長陽大橋ルートが開通したことを知らない観光客もおり、周知が課題」(みなみあそ村観光協会)との指摘もある。同協会は旅行会社などへの情報発信に力を入れる方針だ。(田上一平)

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