鷹グラシアル、本拠地初弾がサヨナラ満弾「感動した」 昇格後負けなし9連勝

ソフトバンクのジュリスベル・グラシアル【写真:藤浦一都】

延長12回に大仕事「来た球を素直に打とうと思っていた」

■ソフトバンク 12-8 西武(26日・ヤフオクドーム)

 26日の西武戦の延長12回裏、ソフトバンクのグラシアルが劇的なサヨナラ満塁弾を放ってチームを9連勝に導いた。

 前日のミランダに続き、キューバ出身の助っ人が大きな仕事をやってのけた。同点で迎えた延長12回裏、1死満塁という場面で打席に入ったグラシアルが、ライトスタンドの最前列にサヨナラ弾を突き刺した。

「打った瞬間、結構飛んだなと思った。あの場面は、前の打者(今宮健太)にストライクが入ってなかったので真っ直ぐが来ると思っていたが、来た球を素直に打とうと思っていた」

 こう振り返ったグラシアル。サヨナラ満塁弾はキューバでも経験済みというが、新天地の日本で、しかも本拠地で放った初めての本塁打が劇的弾となれば気分は格別だ。チームメートに手荒い祝福を受け「あのシーンは、野球選手なら誰でも夢見ること。それができてすごく感動したし、そこに至るまで自分がしっかり準備してきた証だと思う」という。

 首位を追う立場で引き分けは負けに等しい。絶対に負けられないというチームの気持ちをグラシアルが一振りで叶えてみせた。グラシアルが1軍に合流してから負けなしの9連勝だ。

「大阪の遠征からチームに合流したが、大阪の試合でも日本ハムとの試合でもチームの雰囲気はすごくいいし、試合中もみんなポジティブに声を掛け合っている。自分が合流したからというより、チームの状態がいいということが自分でもうれしいし、選手はみんなチームに自信を持って、信頼し合っているように感じる」
 
 ホークスでは“先輩”のデスパイネは右膝の不調でリハビリ中だが、しばらくは安心してリハビリに集中できそうだ。外国人枠の問題はあるが、ファンとしてはキューバ砲が2人揃った打線も見てみたいことだろう。(藤浦一都 / Kazuto Fujiura)

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