災害に強い神奈川を 1000人が連携確認 ドローン使った訓練も 海老名

 大規模地震を想定した総合防災訓練「ビッグレスキューかながわ」が26日、海老名市上郷の県立相模三川公園などで行われた。地元自治会や消防、警察、医療機関、自衛隊、米軍など103機関から約千人が参加、人命救助や災害復旧に向けた相互連携を確認した。

 訓練は防災、医療関係機関の連携を深める目的で県が県内自治体と毎年実施し、今回は海老名市と初めて共催した。

 都心南部直下を震源とするマグニチュード7・3の地震が発生したことを想定。中央会場となった相模三川公園では、地域の自主防災組織が消防団と連携して、倒壊した建物から住民を救出する手順を確認した。海老名市消防本部は多重衝突事故現場や3階建ての建物から負傷者を救出。ヘリコプターや小型無人機「ドローン」を使った情報収集や水道、電気、ガス、通信、交通網の復旧方法の訓練も行われた。また、関係機関が協力し、救援物資やボランティアの受け入れを練習した。

 キャンプ座間(座間、相模原市)や厚木基地(大和、綾瀬市)に拠点を置く在日米軍も参加し、消火活動や負傷者の救助訓練を行った。このほか、会場内には防災についての展示コーナーが設けられ、多くの人が訪れていた。

 黒岩祐治知事は「災害時にはさまざまな機関の協力が必要。官民一体となって災害に強い神奈川を目指したい」と話していた。 

火災が発生したと想定した建物に協力して放水する日米の消防隊員=海老名市上郷の県立相模三川公園

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