きょう28日（火）は北陸や東北南部では広い範囲で雨となり、大雨になるおそれがある。
　そのほかも全国的に不安定な空模様で、晴れる所でも天気が急変するおそれがあるため、急な激しい雨や雷雨に注意が必要だ。

前線停滞で北陸と東北は大雨警戒

　秋雨前線が停滞し、低気圧も近づく影響で、北陸や東北南部では断続的に雨となる。この前線や低気圧に向かって、雨雲の素となる暖かく湿った空気が流れ込むため、大気の状態が非常に不安定になる見込みだ。特に午後を中心に雷を伴った激しい雨や局地的には非常に激しい雨が降り、前線が停滞することで同じようなところに雨雲がかかり続けるため、雨量が多くなることが予想される。

　あす29日の明け方までには北陸や東北で最大100ミリから120ミリの大雨になるおそれがあり、土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に警戒・注意し、落雷や竜巻などの激しい突風にも併せて注意が必要だ。

晴れる所でも天気急変に注意

　きのうの午後はあちらこちらで雨雲が発達し、東京では100ミリ以上の猛烈な雨が解析されたが、きょうも急な激しい雨や雷雨に注意が必要となる。
　湿った空気の流入で大気の状態が不安定になるため、晴れていても天気が急変するおそれがある。特に午後、山沿いや内陸部ほど雨雲が発達しやすく、雷の発生する確率も高くなっている。局地的には激しい雷雨になるおそれがあるため、空模様の変化に注意が必要だ。

　「真っ黒な雲が頭上に広がってくる」「急に冷たい風が吹いてくる」など空模様の変化に十分注意し、発達した積乱雲が近づく兆しがある場合には、建物内に移動するなど、安全確保に努めていただきたい。

北冷西暑　北日本は10月並みの涼しさも

　日中の気温は前線の南側に入る西日本では33℃前後まで上がり、猛烈な暑さになる所がありそうだ。
　きょう、最も気温が上がりそうなのは、山口市や日田市（大分県）で36℃予想。そのほかも四国や九州を中心に35℃以上の猛暑日となる見込みだ。

　一方、前線の北側に入る北日本ではあまり気温が上がらず、秋本番の涼しさとなる。特にオホーツク海側や太平洋側で気温が低く、最高気温は釧路で17℃、網走で18℃、宮古（岩手県）で20℃、仙台で22℃など、9月中旬から10月上旬並みとなりそうだ。

　東日本でもきのうより低い所が多く、この時季らしい気温となる見通し。東京の最高気温は30℃予想で、きのうより6℃くらい低くなる見込みだ。(気象予報士・多胡 安那)