佐賀の協力へ方策検討を 与党PT、長崎委に要請 新幹線長崎ルート

 与党の整備新幹線建設推進プロジェクトチーム(座長・岸田文雄政調会長、PT)は27日、東京都内で会合を開き、PT下部組織の九州新幹線長崎ルート検討委員会に対し、新たな財源負担に難色を示す佐賀県の協力を得られる方策を引き続き検討することを要請した。
 PT開催は約1年5カ月ぶり。来年度予算への対応や長崎ルート、北陸新幹線整備の動きが活発化していることから開いた。
 会合は冒頭を除き非公開。岸田座長によると、長崎ルート検討委の山本幸三委員長はフリーゲージトレイン(軌間可変電車)の導入断念や、全線フル規格とミニ新幹線のいずれかの整備方式を選択するため具体的検討を進めていると報告。委員からは「北陸新幹線の動向に留意しながら遅れることがないよう検討を進めてほしい」などの意見が出たという。
 国土交通省は、人件費高騰などで長崎-武雄温泉間の建設費が約1200億円上振れすると報告。PTは政府・与党申し合わせの開業時期を守る観点から、財源確保について政府に万全の対応を求めていくことにした。

長崎ルートの現状などについて報告があった与党の整備新幹線建設推進PTの会合=衆院第2議員会館

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