フリーゲージトレイン開発継続

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検証試験で、車輪幅が切り替わる軌間変換装置を通過するフリーゲージトレインの試験車両=2017年3月、熊本県八代市

 石井啓一国土交通相は8月28日の記者会見で、整備新幹線の北陸ルートと九州・長崎ルートの建設費が人件費高騰などで上振れすることを受け、2019年度予算の概算要求で建設費を18年度当初の755億円から増額要求すると正式に表明した。「開業に影響が生じないよう、必要な財源確保に取り組む」と述べた。

 2ルートは23年春ごろ開業の北陸新幹線金沢―敦賀(福井県)と、22年度に暫定開業予定の武雄温泉(佐賀県)―長崎。

 一方、新幹線と在来線を直通運転できるフリーゲージトレイン(軌間可変電車、FGT)の新幹線への導入断念に関し、北陸新幹線の運行主体であるJR西日本からも「導入は難しい」との見解が示されたことを明らかにした。ただ、石井氏は「技術開発が無駄になるわけではない」とも述べ、私鉄の在来線区間などでの活用も想定し、開発を続ける考えを示した

 FGTはまず長崎ルートで実用化する計画だったが、国交省は開発遅れに加え、車両の製造・維持費が高額なため導入を断念。北陸新幹線もで福井県敦賀市で北陸新幹線とJR北陸線をFGTで直通運転する計画だったが27日、与党の整備新幹線建設推進プロジェクトチーム(PT)の会合で、北陸新幹線への導入を断念すると報告した。

 FGTについては近畿日本鉄道などが在来線での活用を検討している。近鉄は京都から吉野までの直通運転を目指し、開発を進めると5月に表明している。