熊本市の全壊マンション 初の建て替え着工

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「上熊本ハイツ」の建て替えが始まった工事現場。左側は県立総合体育館=27日、熊本市西区
跡地に新築する「アトラス上熊本」の完成予想図(旭化成不動産レジデンス提供)

 熊本地震で全壊し、公費解体された熊本市西区のマンション「上熊本ハイツ」の建て替え工事が27日、現地で始まった。市によると、全壊判定を受けた市内のマンション19棟のうち初の建て替えとなる。総事業費は46億円。2020年4月の完成を見込む。

 事業主体は住民や協力企業でつくる同マンション建替組合。着工に要する期間を短縮できるマンション建て替え円滑化法も県内で初めて適用された。

 解体前の上熊本ハイツは全5棟で総戸数は100戸だった。建て替えでは高層化によって約7千平方メートルの敷地面積をフルに使い、184戸が入居できる14階建てを1棟新築する。熊本地震を踏まえて基礎を強化するほか、防災用の井戸やトイレも備える。

 解体前に入居していた72戸は1千万~2千万円ずつ負担。残る112戸は販売して事業費に充てる。建替組合理事長の福田司明さん(58)は起工式で、「多くの手助けを受け、ようやくこの日を迎えることができた」とあいさつ。住民の70代女性は「ばらばらになった顔なじみの住人たちと一緒に戻れるのが楽しみ」と話した。(猿渡将樹)

(2018年8月28日付 熊本日日新聞朝刊掲載)