関東代表は栃木のカツ煮まん ありそうでなかった商品

 関東ブロック予選は28日、東京・築地の47CLUBで開かれ、下野新聞社推薦の「ツルミのカツ煮まん」を1位に選んだ。

関東ブロック代表の「ツルミのカツ煮まん」

 販売元の栃木市の「ツルミ食堂」は1964年の創業で、現在の鶴見恵子さんは3代目。以前からかつ丼が人気メニューで、たれは約50年の間、つぎ足し、つぎ足し使ってきた。ぼや騒ぎが起きたときはたれの容器をもって逃げたエピソードがあるほど、店でも自慢にしている。

 ある日、片手に子供を抱え、片手でかつ丼を食べているお客さんを見て考えた。「片手で楽に食べてもらうにはどうすればいいか」。ひらめいたのが中華まんの皮にかつ丼の具を入れることだった。

 今では「守り続けた味をそのまま閉じ込めた」と胸を張れるが、試行錯誤の連続。常連客のOKが出るまで8か月かかって、これまでありそうでなかった商品が誕生した。

 半分に割ると確かに煮たとんかつや玉ネギが現れる。甘辛でジューシーな具材に合わせ、皮には甘みが出る米粉を使用。豚肉、卵、玉ネギなど素材は栃木県産にこだわっている。1個170グラムとボリュームも十分だ。

 推薦者の下野新聞社営業部の久保真也さんは「これまでにない商品を通して、栃木県の良さや店主の思いを伝えていきたい」と意気込みを話していた。

 (47NEWS 中村彰)

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