風しん感染者3倍に 県が予防接種や抗体検査を呼び掛ける

 県内で風しん患者が急増したとして、県は28日、大流行への注意情報を発表した。今月19日までに9人だった患者数は1週間で3倍近い25人(暫定値)に増え、今後さらに感染が拡大する恐れもあると指摘。首都圏全体で増加傾向にあり、予防接種や抗体検査の実施を呼び掛けている。

 県によると、8月20~26日の1週間で新たに16人の感染を確認した。大流行した2013年(年間患者数1686人)の規模ではないが、ここ数年の年間患者数(10~12人)をすでに上回っている。25人の内訳は、川崎市(11人)や横浜市(9人)が多いという。

 県は「風しん撲滅作戦」と銘打ち、無料で抗体検査を受けられる仕組みなどを14年度に導入。特に抗体が低いとされる30~50代の男性に検査を呼び掛けている。風しんは妊娠初期の女性が感染すると出生児に障害を引き起こす恐れがあるという。

神奈川県庁

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