フィリーズがメッツから通算342本塁打のバティースタを獲得

日本時間8月29日、2011年以来7年ぶりとなるポストシーズン進出を目指すフィリーズは後日指名選手または金銭とのトレードでメッツからホゼ・バティースタを獲得したことを発表した。バティースタは今季すでにブレーブスとメッツでプレイしており、ナ・リーグ東部地区の球団に所属するのはフィリーズが3球団目。同一シーズンに同地区の3球団でプレイすれば、史上3人目の珍記録となる。

今季のバティースタはブレーブスで12試合、メッツで83試合に出場し、2球団合計で打率.196、11本塁打、42打点、OPS.703をマーク。打率の低下傾向に歯止めが掛からず、昨季の.203からさらに低下して1割台に低迷しているものの、56四球を選んでいるようにハイレベルな選球眼は健在で、出塁率.339は昨季の.308を大きく上回っている。また、限られた出場機会のなかで11本塁打を放つなど、2度の本塁打王に輝いた長打力も健在だ。

フィリーズのゲーブ・キャプラー監督は「彼の役割はベンチに控える右打者ということになるだろう」と語っており、代打の切り札として左腕と対戦するケースが多くなると見られている。また、キャプラーは「外野で先発出場する可能性もあるかもしれない」とも語っており、主力選手の休養時などに先発出場するケースもありそうだ。いずれにしても、チームがバティースタに求めているのは若いチームにベテランの経験と存在感を加えることであり、キャプラーも「彼はベテランとしての存在感をダグアウトやクラブハウスにもたらしてくれるだろう」と期待を寄せている。

なお、同一シーズンに同地区の3球団でプレイしたのは、1975年のボブ・レイノルズと2014年のケリー・ジョンソンの2人だけ。レイノルズはメジャーでの最後のシーズンとなった1975年にオリオールズ、タイガース、インディアンスの3球団でプレイ(当時は2地区制でこの3球団はいずれもア・リーグ東地区に所属)。一方のジョンソンは2014年にア・リーグ東部地区のヤンキース、レッドソックス、オリオールズでプレイした。

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