命育みたい 熊本市の障害者カップル、9月出産予定 支援者募る

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9月に出産を控え、子育てをサポートするボランティアを募る三森加代子さん(左)と宮本真太朗さん=熊本市東区

 脳性まひのある三森加代子さん(26)=熊本市東区=は妊娠9カ月。9月下旬に出産予定だ。パートナーの宮本真太朗さん(23)は高次脳機能障害があり、子育てには介助が不可欠だ。母親や支援者の力を借りながら子育てに挑戦する2人は「できるだけのことはやりたいが、相談相手や育児をサポートしてくれる人が増えてくれたらうれしい」と多くのボランティアを募っている。

 2人は同区のくまもと障害者労働センターで出会い、交際を始めた。何度もけんか別れしたが、お互いに「そばにいてほしい存在」ということは変わらなかった。

 三森さんには昨年6月、おいが生まれ、「私も好きな人の赤ちゃんを産み、幸せな家族をつくりたい」と思い始めた。宮本さんも同じ考えだった。

 2月に妊娠が判明。「うれしかったが、同時にすごく不安だった」と三森さん。今も周囲の戸惑いを感じ、複雑な思いを抱える。しかし、「私たちを選んでくれた赤ちゃんを何とか産み育てたい」という2人の思いに変わりはない。

 2人は今月中に新居に引っ越し、同居を始める予定だ。乳児院で抱っこやおむつ替えの練習を積むなど、赤ちゃんを迎える準備を進めている。ただ、赤ちゃんをお風呂に入れたり、授乳したりするにも介助が必要となる。

 2人の育児を支えようと、現在集まったボランティアは十数人。同センターの相談支援員、松尾芳美さん(37)は「周囲には本当に育てられるのかという厳しい意見もある。しかし、福祉サービスとボランティアをうまく組み合わせて支えれば、ちゃんと子育てできると思う」とさらなる支援を呼び掛ける。

 「ちょっとした困り事や悩みを聞いてもらえたり、できないことを少し手伝ってもらえたりするだけで心強い」と三森さん。ボランティアは性別や年齢、子育て経験などは問わない。松尾さんたちがつくる「二人の子育て応援し隊!」TEL096(382)0861。(清島理紗)

(2018年8月29日付 熊本日日新聞朝刊掲載)