これまでバイエルンの強みはドイツ代表の最終ラインでもコンビを組むDFマッツ・フンメルスとジェローム・ボアテングを擁していることにあった。2014ブラジルワールドカップ制覇に大きく貢献した2人を揃えているとなれば、バイエルンの守備が安定するのは当然だ。しかも彼らの背後にはこれまたドイツ代表の守護神マヌエル・ノイアーがいる。
しかし、あれから4年が経って状況は変わりつつある。もうフンメルスとボアテングは絶対的な存在ではなくなってきたのだ。そう主張するのはクラブOBで元ドイツ代表のローター・マテウス氏だ。
『sky SPORTS』によると、同氏は現在バイエルンで最も信頼できるセンターバックは22歳のニクラス・ズーレだと語り、世代交代の可能性を予感している。
「ボアテングはここ1年、数カ月で脆いところを見せたと思う。ワールドカップでも、今季リーグ戦最初の試合でもね。私の中で先発が確実なのはズーレのみだよ。最も安定していてフィジカルも強く、自信がある」
確かにボアテングはロシアワールドカップでのパフォーマンスが不安定で、レッドカードをもらうなどチームに貢献できなかった。フンメルスもスピードの弱点は以前から指摘されており、ロシアの地では大いに苦しんだ。ズーレは今後のドイツ代表を支えていく存在になることが期待されるが、バイエルンでもセンターバックの序列が変わろうとしているのかもしれない。