【女子W杯】日本が宿敵・米国に快勝、決勝進出に王手 エース里が“ノーノー未遂”の快投

アメリカに勝利した女子代表・橘田恵監督(中央)ら侍ジャパン女子代表【写真:Getty Images】

里は3大会連続MVPへ今大会2勝目、ベンチでは「口に出すと実現しないので…」

「第8回WBSC 女子野球ワールドカップ」(米国フロリダ)で6連覇を目指す侍ジャパン女子代表は28日(日本時間29日)、スーパーラウンド第1戦でアメリカを3-0で完封。決勝進出に王手をかけた。

 3大会連続MVP獲得を目指す里綾実投手(愛知ディオーネ)が圧巻の投球を見せた。2死球を与えたものの、最終回の7回2死まで無安打。相手4番に中前へ落ちる安打を許し、偉業達成はなからなかったが、1安打完封で今大会2勝目を挙げた。

 ベンチ内では、無安打無得点のことは禁句だった。橘田恵監督は「口に出すと実現しないので黙っておこうと話していましたが、素晴らしいピッチングでした」とエースを称えた。

 最大のライバルと目していたアメリカに対し、打線も初回から集中力を発揮した。先頭の中田友実外野手(愛知ディオーネ)が左前打で出塁して二盗を決め、1死三塁で三浦伊織外野手(京都フローラ)が先制の左犠飛を打ち上げた。2回にも相手守備の乱れに乗じて2点を追加した。

 3回以降は毎回走者を出しながら無得点。指揮官は「初回の入りは良かったですが、中押しのもう1点が取れなかった。選手と話し合って、次に向けてやっています」と振り返った。

 スーパーラウンドは各グループの上位3チーム、計6チームによるリーグ戦で争う。オープニングラウンドでの対戦結果を持ち上がるため、日本はオープニングラウンドでの2勝に加え、この日の勝利で3勝0敗となった。29日の対戦相手は同じく3勝0敗のチャイニーズ・タイペイ。勝てば、決勝進出が決まる。(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)

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