横須賀で「ポケモンGO」イベント開幕 歩きスマホ苦言も

 スマートフォン向け人気ゲーム「ポケモンGO(ゴー)」の愛好家が一堂に集まり、プレーを楽しむ大規模イベントが29日、神奈川県横須賀市内の3カ所で始まった。普段は出合えない“激レア”なポケモンも出現するとあって、初日から多くの参加者がスマホを片手にゲームに興じた。一方で、歩道で立ち止まったり、「歩きスマホ」をしたりする参加者もおり、市民から迷惑がる声が上がった。

 「Pokémon Go Safari Zone in YOKOSUKA」(サファリ・ゾーン・イン・ヨコスカ)と銘打ったイベントは、昨年11月に鳥取砂丘(鳥取市)で開かれたのに続き、国内では2度目。

 横須賀市では、三笠公園(同市稲岡町)、ヴェルニー公園(同市汐入町)、くりはま花の国(同市神明町)を会場に、9月2日まで開催。隠れているポケモンを探し出して捕まえ、戦わせるイベントに、参加者として抽選で約10万人が選ばれたという。

 ヴェルニー公園で開かれたオープニングセレモニーで、上地克明市長は「横須賀のアメリカンな魅力と豊かな自然を楽しみながら、ポケモンをゲットしてほしい」とあいさつ。午前10時のイベント開始以降、人気キャラクター「ピカチュウ」をかたどった帽子をかぶった参加者らが続々と会場に集まった。長野県から訪れた20~40代の男女4人グループは「横須賀は海があって気持ちいい。観光しつつ、ゲームをしているようで楽しい」と笑顔で話した。

 一方で、ゲームに熱中するあまり、参加者が歩道の真ん中で急に立ち止まったり、スマホから目を離さずに歩いたりし、通行の妨げになっているケースも散見された。同市の男性会社員(37)は「危うく、『歩きスマホ』の人とぶつかりそうになった。重大な事故につながる恐れがあるので、絶対にやめてほしい」と憤っていた。

 主催する市は「歩きながらスマホを操作するのは危険。今後もイベントが続くためにも、ルールを守って楽しんでほしい」と呼び掛けている。

 ポケモンGOは衛星利用測位システム(GPS)を使い、現実世界を舞台にポケモンを集めるゲーム。2016年に配信され、全世界で累計8億ダウンロードされている。

人気キャラクター「ピカチュウ」をかたどった帽子をかぶり、ゲームに興じる参加者ら=三笠公園

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