ロアッソ熊本 阿蘇ジュニアユース、準備進む

©株式会社熊本日日新聞社

阿蘇地域でのジュニアユース設立を目指し、練習に励む選手と前田拓哉コーチ(左から2人目)=高森中

 ロアッソ熊本は、来春に控える阿蘇地域でのジュニアユース(中学生)チーム設立に向け、準備を進めている。熊本県高森町の「地域おこし協力隊員」も務めるロアッソの前田拓哉スクールコーチ(37)が中心となって小中学生を対象としたサッカー教室を同町と阿蘇市で開き、地域のレベル向上に努めている。

 ジュニアユース設立は熊本市に続き2カ所目。その狙いは今後、中学校単独での部活動存続が危ぶまれることを見通した受け皿づくりと、阿蘇地域での優秀な人材の発掘だ。門戸を広げるため、セレクションは行わないという。

 現在、ジュニアユースの前身となるサッカースクールに通うのは高森中と阿蘇中の1年生12人。練習は週1回水曜日の約100分だが、スクール生は高森町総合型地域スポーツクラブ(高スポ)にも所属し、火・金曜日も前田コーチの指導を受けている。大会には「FC・ASO」として出場している。

 前田コーチは、早大卒業後にドイツ留学し、プロリーグ2部のデュッセルドルフU-18の指導を2年間経験。帰国後は昨季までの6年間、J1広島でMFミキッチの通訳を担当した。今年2月、育成担当としてロアッソ入り。「人口が減っている地域でも夢を持てる環境にしたい」と力を込める。

 指導で重要視するのが選手たちの「意識改革」。世界の舞台や日本の最前線を体感してきただけに「現状に満足してほしくない。うまくなっても、まだまだ先があると伝えたい」と語る。参加している高森中1年の井亮輔さんは「違う学校の生徒とチームを組めるので刺激的。足の使い方や体の向きなど細かいプレーが勉強できている」と充実した表情だった。

 九州内のJクラブでは鳥栖や大分が、ジュニアユースを別々の地域に2チームずつ持っている。前田コーチは「阿蘇で全国を目指せるチームを育てたい」と青写真を描く。(樋口琢郎)

(2018年8月30日付 熊本日日新聞朝刊掲載)