マンションブランド「クラース」シリーズを展開する(株)日本アイコムが民事再生法を申請

 (株)日本アイコム(TSR企業コード:740489267、法人番号:7240001015479、広島市中区中町1-24、設立平成14年7月、資本金1000万円、野上和政社長)は8月30日、東京地裁へ民事再生法の適用を申請した。申請代理人は山崎良太弁護士ほか7名(森・濱田松本法律事務所、東京都千代田区丸の内2-6-1、電話03-5223-7790)。
 負債総額は74億8384万円(平成29年9月期決算時点)。

 当初は分譲マンションの販売代理を行っていたが、17年9月期から広告プロモーションを手掛けるようになった。さらに18年には、自社ブランド「CLARS(クラース)」のマンション開発・販売を開始し、広島地区を中心に積極的な営業で業績を伸ばし、平成28年9月期には売上高67億7073万円を計上していた。
 積極的な自社ブランドマンションの開発・分譲販売を行うなかで建設費の増加、マンション用地として仕入れた土地に隠れた地中障害が発見されるなど想定外の費用の発生によって採算割れが続いた。29年9月期には売上高が26億703万円に落ち込み、資金繰りは逼迫。厳しい状況が続くなか、30年8月末の資金手当てができず、今回の措置となった。
 今後はスポンサーの支援を受けて再建を図る方針であり、代理人を通じてスポンサー候補への打診を進め、出来る限り早期にスポンサーを確定して計画外で事業を譲渡し、事業の再建を図っていく予定。
 なお、債権者説明会は平成30年9月4日午後1時からTKPガーデンシティPREMIUM広島駅前ホール3A(広島市南区大須賀町13-9)で開催する予定。

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