「風台風」で風車倒壊、原因究明へ 兵庫・淡路

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台風20号の強風で倒壊した風車=淡路市小倉

 記録的な「風台風」となった台風20号の襲来から30日で1週間。兵庫県淡路市は風力発電用風車(北淡震災記念公園)の倒壊原因を調べるため事故調査委員会の設置を決め、委員の選考に乗り出した。調査のため、現場は風車が根元から倒壊した状態のまま。淡路交流の翼港(淡路市)が施設の一部損壊で民間船舶の係留停止を続けているほか、漂着ごみが大量に残る漁港もあり、強風、高潮の爪痕が島内各地に残っている。(西井由比子、内田世紀、高田康夫、渡辺裕司)

 淡路市は風車倒壊が判明した翌日の25日に委員会の準備会を設置。委員は学識経験者ら第三者を中心に、施工者や工事関係者らもオブザーバーとして参加する予定といい「原因究明に向け早急に設置したい」とする。「強風を逃がす安全機能が働いていたか、などが調査の焦点になるだろう」とし「現場を維持しながら、今後の台風などで二次災害が起きないよう安全対策に配慮する」と説明する。

 国による調査も始まっており、経済産業省の職員らが現地を既に視察。31日にも再度調査に入る予定だ。

 淡路交流の翼港では、ターミナルビルが浸水し自動ドアが損傷。連絡橋なども一部が損壊し、ヨットやボートなどの係留を断る状況が続いている。高潮による漂着ごみが残されたままの漁港もあり、淡路県民局のまとめでは、淡路市の仮屋漁港南、南あわじ市の丸山漁港で大量のごみを除去しきれずにいる。

 農産物の被害もあり、JA淡路日の出(淡路市)によると、出荷の最盛期を迎えたイチジクが強風で傷つき、台風通過直後の集荷量は例年の3割まで減少。現在はほぼ回復したという。

 民家被害は、洲本市=床上浸水1棟、床下浸水9棟、一部損壊5棟▽淡路市=一部損壊6棟▽南あわじ市=一部損壊3棟、床下浸水1棟(3市調べ)。6棟が床下浸水した洲本市由良4では、豪雨などの際に稼働する排水ポンプ場が停電で約5時間停止。代わりに消防団のポンプで排水したという。