レアル・マドリーのオプションを奪った、5つの「売却ミス」

このところ、補強よりも放出が目立つ状況になってしまっているレアル・マドリー。

今夏のマーケットではクリスティアーノ・ロナウドもチームを離れることになったが、それに値する大型補強はない。GKにクルトワを加えたが、特に獲得しなくても大きなダメージにはならなかった場所だ。

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一時期は「銀河系」とも呼ばれた選手層が強みだったレアル・マドリー。なぜ今はメンバーに苦しんでいるのか…。『Sportskeeda』による「オプションを奪った5つの放出」を紹介する。

ダニーロ(→マンチェスター・シティ)

彼は昨年の夏にマンチェスター・シティへと売却された。ジダン監督がチームのニーズに余裕があると判断したからだろう。

右サイドバックには若きアシュラフ・ハーキミがいて、多才なルーカス・バスケスもいた。ダニ・カルバハルのバックアップは信頼できると。

しかしシーズンが進むにつれ、ダニーロがベンチから持ち込むことができるダイナミズムが失われたことに気づき始めた。ハーキミはトップチームでの期待に答えられなかったし、バスケスは本質的にサイドバックではなく、最終手段でしかない。

ダニーロがバックアップにいる、ということで得られるインパクトが、誰にも再現できなかった。そしてカルバハルが負傷すると苦しむことに。

マテオ・コヴァチッチ(→チェルシー)

彼の退団は、その影響を語るには直近すぎることかもしれないが、中盤に大きな穴を残したことは間違いない。

昨季はあまり起用されていなかったとは言え、モドリッチとクロースを休ませる際には必ず役立っていた。

彼はバルセロナと戦った2017年のスーペルコパで真の輝きを見せていたし、そのドリブルとプレッシャーは際立った特徴であった。

チェルシーへのローン移籍により、レアル・マドリーは中盤の厚みを失ってしまった。イスコとダニ・セバージョスでその穴が埋まるかどうか。

ペペ(→ベシクタシュ)

彼のレアル・マドリーでのキャリアを考えれば、チームの重要な人材だったことがわかる。恐れは一切持たず、決意を感じさせる守備。強烈なタックルと、相手にキープを諦めさせるような汚さで。

ディフェンダーに必要な本能を備えており、チームが不安定な状況であっても良い守りをする選手だった。

セルヒオ・ラモスのパートナーであるラファエル・ヴァラヌはあらゆる才能を備えているが、ペペのような警戒心と鋭さを持っていない。

ベシクタシュに放出された後も、ペペはポルトガル代表で重要な存在であり続けており、まだ衰えが目立つ状況にはないことを示している。

ハメス・ロドリゲス(→バイエルン・ミュンヘン)

デビューシーズンで見せたような希望が、満たされることはなかった。

レアル・マドリーの攻撃的なプレーの中で、なにもないところからでもチャンスを作り、複雑なパスを操って守備を抜き、ピンポイントのクロスを入れてくる。『BBC』の3トップはハメスの創造性によって生かされた。

しかしカルロ・アンチェロッティ監督が解雇されたことが、ハメスの成長に対して有害なものになった。ベニテス監督の下で出番を失い、ジダン監督が就任してもそれは変わらなかった。

このゴールデンボーイがバイエルンに移籍して以来、彼のようなインスピレーションがレアル・マドリーで見られたことはない。

アルバロ・モラタ(→チェルシー)

ユヴェントスから買い戻されたことで「犠牲者」となってしまった。成功を収めるに値するプレーをしていたが、ジダン監督のベンゼマに対する信頼が壁になった。

レアル・マドリー復帰後は重要なゴールを決めてきたが、ジダン監督は常にベンゼマを優先させた。

議論の余地がある選択であったが、おそらく後ろに下がることができる選手を必要としていたためだ。それはベンゼマの特徴である。

モラタは自分の能力を証明するためにチームを離れ、チェルシーへ。レアル・マドリーはそれから中央のスーパーサブを欠いており、唯一のオプションがボルハ・マジョラルになってしまっている。

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