船にコカイン115キロ 横浜税関が押収、過去最大級の量

 横浜港に寄港した貨物船からコカイン約115キロが見つかり、横浜税関が押収していたことが31日、同税関への取材で分かった。国内での押収量としては過去最大規模で、末端価格は約23億円相当。横浜の前に船が経由した他国への密輸目的で積み込まれ、何らかの理由で荷下ろしされなかった可能性もあるといい、同税関などが関税法違反(輸入予備)容疑で調べている。

 

 同税関によると、船は7月中旬にコロンビアを出港し、8月6日に横浜港へ入った。経由地のメキシコを出た後の7月29日、船長が「不審物が見つかった」と船会社に連絡し、情報提供を受けた同税関が横浜港内の船上で押収。鑑定の結果、コカインの粉末と判明した。

 

 コカインは約1キロずつ箱形に成形され計115個あり、それぞれラップや紙袋で6、7重に包まれていた。発見時は、貨物スペースにひとまとめに置かれたリュックサック14個に入っていた。出港地のコロンビアはコカインの生産国として知られており、同税関などが船に積み込まれた経緯を調べている。船内には防犯カメラがなかったという。

 

 コカインの大量押収では、2013年11月に神奈川県横須賀市や葉山町の海岸で、コカイン計約118キロが相次いで漂着した事例がある。

押収されたコカイン約115キロ=横浜税関

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