東海大阿蘇校舎、震災遺構に 断層と被災建物、県が保存方針

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県が震災遺構として保存する東海大阿蘇キャンパスの1号館と地表に表れた断層=南阿蘇村

 熊本県は、熊本地震で被災した南阿蘇村の東海大阿蘇キャンパス校舎(1号館)を「震災遺構」として現地で保存、展示する方針を決めた。1号館は、地面に表れた断層と被災した建物を同時に見学できる貴重な場所とされており、各地の遺構を巡る形で整備する「震災ミュージアム」の中核に位置付ける。

 31日発表した2018年度一般会計補正予算案に、保存に向けた設計委託料2800万円を計上した。

 1号館は鉄筋コンクリート3階建て、延べ床面積6961平方メートル。1973年完成で講義棟として使用されていたが、2016年4月16日の本震で大きく損壊し、使用不能となった。直下の断層が約50メートルにわたり表出している。

 県が今春から耐震強度などを調べた結果、館内立ち入りは危険と判断。建物内部の被災状況を外から見学できる仕組みにする。断層も含めて19年度に保存工事に着手する計画で、1号館の保存費用は約3億円を見込んでいる。

 阿蘇キャンパス周辺は、阿蘇大橋の崩落現場や高野台地区の大規模地滑りなど地震の痕跡が多く残っている。県は「自然の驚異と被害の状況をありのままに伝える象徴的なエリア」として一帯をミュージアムの拠点とする。キャンパス内に、阿蘇の火山活動や自然の成り立ちを紹介したり、語り部が地震被害を伝えたりする施設を整備する構想もある。

 同大は、阿蘇キャンパスにある水田や放牧地を農学部の実習で活用する一方、授業など主な機能は熊本市の熊本キャンパスに移している。(並松昭光)

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