トランスジェンダー受け入れ 「将来は検討」の女子大も

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 お茶の水女子大(東京都)が7月、戸籍上は男性でも性別は女性だと認識するトランスジェンダーの学生の受け入れ方針を表明し、全国の女子大や女子短大の対応が注目されている。兵庫県内の10女子大・短大に神戸新聞社がアンケートしたところ、すでに議論を始めているとした神戸女学院大のほか、7校が「将来的に検討したい」と回答。また、入学を認めづらい要因としては、他の学生や保護者への影響、更衣室やトイレといった設備面などが挙がった。(小川 晶)

 神戸新聞社が7月下旬、県内の8女子大(系列の短大や短期大学部は1校として扱った)と2女子短大の学長宛てに文書で質問。園田学園女子大を除く9女子大・短大が回答を寄せた。

 トランスジェンダーの学生受け入れを巡る対応を選択式で尋ねたところ、神戸女学院大が唯一、「現在、検討している」と回答。学生や教職員を対象とした専門家の講演会などを開いているほか、幹部会議でも議論を始めていることを明らかにした。

 一方で、同大の斉藤言子(ことこ)学長は、取材に対し「受け入れ前提の検討ではなく、出願を認めるかどうか、大学として知識を深め、話し合っている段階」と強調。「進学に当たって、女子大であることを優先する学生もおり、軽々に判断できない」とした。

 現時点で協議はしていないが、「将来的に検討したい」と回答したのは7校。その理由には「社会に必要とされる大学であり続けるために、真摯(しんし)に向き合う課題」(甲南女子大)、「学生、保護者の理解、受け入れる場合の施設、配慮内容など十分に情報収集したい」(甲子園短大)などの記述があった。

 「現時点で検討する予定はない」を選んだ武庫川女子大は、多くの女子大が入学資格を単に「女子」とする中、「戸籍上の女性」と明確に規定。トランスジェンダーについては検討すべき課題と認めつつ「学生、保護者、教職員らの理解と認識が不可欠」とした。

 アンケートでは、受け入れを認めづらい要因も尋ねた。「配慮のあり方等についての教職員の研修や学生への教育の実施」(聖和短大)▽「他の女子学生の戸惑い等」(神戸女子大)▽「学内設備、学外実習先等の理解、トランスジェンダーの確認基準等」(甲南女子大)-などの回答があり、実現に向けてはさまざまな課題がある実態が浮き彫りになった。

 トランスジェンダーの学生の入学を巡っては、お茶の水女子大のほか、奈良女子大(奈良県)や日本女子大(東京都)、津田塾大(同)なども受け入れに向けた検討を進めている。

 【トランスジェンダー】 出生時(戸籍)の性別と自身の性別が異なっていると感じる、心と体の性が一致しない人。レズビアン(女性の同性愛者)、ゲイ(男性の同性愛者)、バイセクシュアル(両性愛者)とともに、LGBT(性的少数者)と位置づけられている。お茶の水女子大は7月、「多様性を包摂する社会への対応として当然」などとして、戸籍上は男性でも自らの性別を女性と認識する学生を2020年度から受け入れると発表した。