【MLB】大谷の投手復帰へ高まる期待 米メディア「切望しないなら医者に診てもらえ」

エンゼルス・大谷翔平【写真:Getty Images】

3日のアストロズ戦で復帰へ「この先発を待ち望まないとするなら…」

 エンゼルスの大谷翔平投手は2日(日本時間3日)のアストロズ戦で投手として復帰を果たす。打者として活躍を続けていた二刀流右腕だが、全米でセンセーションを巻き起こした投手としての待望の復活に、米メディアは「この先発を待望しない人は医者に診てもらった方がいい」と大きな期待感を表現している。

「投手、ショウヘイ・オオタニの復活」と特集したのは米野球データ専門メディア「ファングラフス」だ。6月6日(同7日)のロイヤルズ戦後に右肘靭帯の「グレード2」の損傷が発覚した大谷。保存治療を進めながら先に打者として復帰していたが、ついにメジャーのマウンドに帰ってくる。

 記事では「この先発を待ち望まないとするなら、信じられないアスリートのエグいボールの復活を固唾をのんで見守らないとするのなら、医者に診てもらった方がいい」と投手・大谷の復活を大歓迎している。

 特集では、大谷の離脱こそがエンゼルスに大打撃を与えたと分析。「エンゼルスはオオタニが故障するまで35勝28敗だった。彼とマイク・トラウトとともに優勝争いを演じる希望は急速に萎んでいった。彼が復帰した時には、チームは43勝42敗。ア・リーグのワイルドカード争いから脱落した」と指摘している。

大谷の“無事”を願う米メディア「見たこともなかったスキルのコンビネーションで驚かせ続けて」

 プレーオフ進出の希望がほぼ消えたエンゼルスで、投手・大谷の復帰には期待とともに懐疑的な見方も出ている。ただ、「ファングラフス」は、今季中に大谷がメジャーのマウンドに復帰することで、肘が負荷に耐えうるのか、早い段階で見極められるメリットがエンゼルスにはあると分析。今季中に痛みが再発し、靭帯再建手術(通称トミー・ジョン手術)を受けることになった場合、投手としては2019年シーズンを棒にすることになるが、打者としては最短で6か月で復帰できるという例も紹介している。

 一方、投手としての復帰を来季開幕後まで持ち越し、その時点で右肘を手術することが決まれば、2020年シーズン途中まで離脱を余儀なくされることになると指摘。特集では最後に、大谷が投手復帰戦で無事に投げ終えることを切望している。

「彼が成功することをもちろん希望している。スピードガンで100マイル(約161キロ)の速球を期待していない。それはいい考えでもないだろう。私はこの感銘すべき若きスターに我々の人生で、このレベルにおいて見たこともなかったスキルのコンビネーションで驚かせ続けてほしい。そして、肘の状況に心の平安を抱きながら、オフシーズンに向かうことができると、彼とチームには証明してほしい」

 圧巻の投球は見たい。でも、肘に異変は起きてほしくない。米メディアもハラハラしつつ、大谷の復活のマウンドを注視することになりそうだ。(Full-Count編集部)

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