【平成の長崎】日本初、イージス艦進水 三菱重工長崎造船所 平成3(1991)年

 三菱重工長崎造船所で建造しているわが国初のイージス艦の命名進水式が、1991年9月26日午前9時すぎから同造船所香焼工場長浜船台で行われ、「こんごう」と命名された。さまざまな方向から飛来するミサイルを同時に十数発も撃破できる対空ミサイルシステム(イージスシステム)を搭載する最新鋭の7200トン型護衛艦で平成5年3月末の完成予定。
 同艦は全長161メートル、幅21メートル、深さ12メートルで海自護衛艦では最大。防空性能が飛躍的に向上、最大射程は100キロ以上に延伸する。速力30ノット。垂直発射装置、対艦ミサイル装置、三連装短魚雷発射管2基なども装備。乗員は約300人。配備先は未定。建造費は1隻約1200億円。
 一方、イージス艦の進水式に合わせて26日午前、市民グループ「ピースバス・長崎」はイージス艦の見える長崎港の松が枝ふ頭で抗議集会を開いた。
(平成3年9月26日付長崎新聞夕刊より)
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 【平成の長崎】は長崎県内の平成30年間を写真で振り返る特別企画です。

長崎港に進水する日本初のイージス艦「こんごう」=三菱重工長崎造船所香焼工場=

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