【平成の長崎】台風19号 長崎県を直撃 3人死亡、45人重軽傷 平成3(1991)年

 大型で非常に強い台風19号は1991年9月27日午後4時半過ぎ、佐世保市の南に上陸、長崎県地方を直撃した。県内各地で猛烈な暴風雨が吹き荒れ、長崎市で午後4時41分、長崎海洋気象台が昭和28年から観測して以来初めての最大瞬間風速54.3メートルを観測した。
 長崎、諫早両市で吹き飛んできたかわらの直撃やプレハブ小屋の下敷きになり男女計3人が死亡、各地で計45人が重軽傷を負った。暴風で家屋倒壊、かわらや看板が吹き飛び、樹木や電柱がなぎ倒され、車の横転が相次いだ。各交通機関は1日中運休、道路も寸断され完全にまひ。長崎県内で37万2200戸が停電した。「風台風」は県内各地に大きなつめ痕を残し、猛スピードで駆け抜けた。
(平成3年9月28日付、平成3年12月31日付長崎新聞より)
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 【平成の長崎】は長崎県内の平成30年間を写真で振り返る特別企画です。

修理もままならずビニールシートのまま年を越す家も=1991年10月5日、長崎市柳谷町=

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