【近赤外線遮蔽微粒子分散体の特許侵害訴訟】住友金属鉱山が韓国ネックスフィル社と和解

 住友金属鉱山は先月31日、韓国ネックスフィル社に対して提起していた近赤外線遮蔽微粒子分散体に関する特許侵害訴訟について、同社の特許権が保護される内容で合意し、和解が成立したと発表した。

 同社は、ネックスフィル社の製品の一部が、同社の保有する近赤外線遮蔽微粒子分散体に関する韓国特許権を侵害していることを理由として、3月にソウル中央地方法院に訴訟を提起していた。

 同社は、近赤外線遮蔽微粒子分散体の製造に用いる近赤外線遮蔽微粒子分散粉(CWO)および分散液を製造・販売している。CWOは、同社が他社に先駆け独自に開発・製品化したセシウム酸化タングステン材料で、高い可視光透過と大きな赤外線吸収を特徴としている。同材料は、高い近赤外線遮蔽効果のほか、透明でかつ高い光熱変換効率を生む材料として、さまざまな用途で使用検討および実用化が進められている。

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