「平和の旅へ」合唱団 音楽で核廃絶を 地球市民集会前に 発足後初、団員公募

 恒久平和の願いを込めた合唱組曲「平和の旅へ」を、長崎を訪れる児童生徒らに披露している合唱団が、発足後初めて団員を一般公募している。11月16~18日に長崎市内である「第6回核兵器廃絶-地球市民集会ナガサキ」の最終日に出演が決まり、これを機に「音楽」を通じた平和活動の幅を広げたい考えだ。
 「平和の旅へ」は、長崎原爆で下半身不随になり、車いすで核廃絶を訴えた故渡辺千恵子さんの半生を歌と語りで表現する約30分の組曲。これを歌う「平和の旅へ」合唱団は1985年に発足。修学旅行生らを中心に披露しており、公演数は250回を超える。
 現在は被爆者や市民勇志の約90人で構成。通常は50~60人が参加しているという。発足から30年以上が過ぎ組織が高齢化する中、10年先を見据え、団員らの紹介に加え、公募もする。
 長崎市役所で8月30日、会見した団長の小笠原一弘さん(79)は「若い人にも入ってもらい、核兵器の恐ろしさを訴え続けたい」と話した。
 練習や公演に参加できる県内の人が対象。8、29の両日に長崎市立桜町小内の地域交流センターで練習会を予定しており、その後も地球市民集会までは4回程度開く。加入希望者は事務局の園田鉄美さん(電090・4474・2950)。

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