台風21号 徳島県に上陸 非常に強い勢力 近畿へ 高潮にも警戒 大阪湾沿岸は過去最高潮位に匹敵か

 気象庁によると、非常に強い台風21号は4日正午頃、徳島県南部に上陸した。台風の上陸は、8月23日の台風20号以来で、今年4個目となる。非常に強い勢力で日本へ上陸した台風は、1993年の台風13号以来25年ぶり。

室戸岬で最大瞬間風速50メートル超を観測

 台風は今後、さらに速度を速め、4日夜には強い勢力で日本海に進み、あす5日(水)朝にかけて北日本の日本海側沿岸を北上したあと、日本海北部で温帯低気圧に変わる見通し。台風の接近する地域では雨や風が急速に強まり、天気が荒れてくるため警戒・注意が必要だ。特に、台風の東側にあたる地域で、風が強くなることが予想される。

 高知県室戸岬では、午前11時40分に最大瞬間風速52.7メートルが吹いたほか、午前11時過ぎには徳島県でも、50メートルを超す突風を観測している。暴風や高波、土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に厳重な警戒が必要だ。

高潮 大阪湾沿岸は過去最高潮位に匹敵か

 台風の接近に伴い、4日は瀬戸内海や北陸地方で潮位が高くなる見込み。特に、大阪湾沿岸では過去最高潮位に匹敵する記録的な高潮となるおそれがある。海岸や河口付近では、高潮による浸水にも厳重な警戒が必要だ。

<予想される最高潮位(高い所)>
 大阪府  標高 2.8メートル
 兵庫県  標高 2.7メートル
 愛知県  標高 2.5メートル
 香川県  標高 2.1メートル
 和歌山県 標高 1.8メートル
 岡山県  標高 1.7メートル
 石川県  標高 1.3メートル
 福井県  標高 1.0メートル

台風による高潮の概念図。(出典=気象庁ホームページ)

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