フリーダイビング世界新記録 木下さん(大村市出身)  バハマの国際大会 総合準V

 バハマで開かれたフリーダイビングの国際大会「Vertical Blue2018」(7月16~26日)で、大村市出身の木下紗佑里さん(29)が、ロープを引っ張りながら潜るフリーイマージョン(FIM)種目で97メートルの世界新記録を達成した。
 大会は潜る方法が異なる3種目で競い、女子は各国から15人が出場。木下さんは足ひれを着けずに潜るコンスタントノーフィン(CNF)種目で2位の68メートル、足ひれを着けて潜るコンスタントウエートフィン(CWT)種目では100メートルを記録し4位に入賞。総合準優勝にも輝いた。
 本来はCNFが得意で、2年前には当時の世界新記録72メートルを樹立。今回は5月に腰を痛めた影響で十分な練習ができずに悔しさを味わった。それでも苦手だったFIMでは、自己ベストの86メートルを大幅に更新。大会8日目に96メートルに到達したイタリア人選手の記録を最終日に上回り、接戦を制した。
 4日に大村市役所を訪れた木下さんは、園田裕史市長に結果を報告。「自分の力以上のものが出た。SNSなどでリアルタイムに応援してくれたみんなの力が後押ししてくれた」と感謝を述べ、「未知の世界に身を置くとワクワクする。これからも楽しみながら記録に挑戦したい」と抱負を語った。

ロープを引っ張って深海へと潜る木下さん=バハマ(撮影・alexstjean)
FIM種目で世界新記録を樹立した木下さん=バハマ(撮影・alexstjean)

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