僧帽弁閉鎖不全、開胸せず手術 済生会熊本病院でカテーテル手術導入

 熊本市南区の済生会熊本病院は今年6月から、心臓疾患の一つ「僧帽弁閉鎖不全症」のカテーテル手術を導入した。弁からの血液の逆流を防ぎ、同不全症が引き起こす心不全を予防する。これまでは開胸手術が必要で、手術が難しかった高齢者にも対応できるようになった。

 同不全症は、心臓の左心房と左心室を仕切る「僧帽弁」が加齢などで閉じにくくなり、一部から血液が逆流する病気。75歳以上の8人に1人がかかっているとされ、逆流がひどくなると心不全を引き起こす可能性がある。心不全の2割は、同不全症と関連するという。

 手術では脚の付け根からカテーテルで専用の「マイトラクリップ」を入れる。直径3~4センチの僧帽弁の開閉は妨げず、逆流部分をなくすよう、一部を固定する。手術は今年4月に保険適用となった。心臓を動かしたまま手術でき、効果の確認もエコーなどで術中にできる。

 同病院では8月末までに5例を実施。年間40~50人の患者に適応できる見込みで、プロジェクトリーダーの坂本知浩循環器内科部長は「高齢者など手術できる患者が増えるほか、入院期間も1週間程度と短くなる」と利点を強調する。(林田賢一郎)

(2018年9月5日付 熊本日日新聞朝刊掲載)

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